こんにちは。有藤百俊です。
ネットワークビジネスに関する今回のギモンは「世界中の人が見込み客になる」です。
これに関しては、ある面では真実で、ある面では完全な噓ということになります。
まず“真実”の面ですが、その前にネットワークビジネスが扱っている商品やサービスをざっくり見ていきましょう。化粧品やサプリメントなどの消耗品。鍋や浄水器などの耐久商品。さらに旅行や福利厚生、電気やフリーSIMのような生活インフラなどなど、多岐にわたっています。
それらは誰にとっても使用できるものですので、当然誰にでも売ることが出来ます。
つまり「世界中の人が見込み客になる」のです。
ただ、僕が知る限り、商品やサービスをちまちま売って利益を上げようなんて考えている人にはネットワークビジネス界隈で会ったことがありません。
ほぼすべて「権利収入」という甘いワードにスケベ心を刺激されて群がった人たちです。
(もちろん僕もスケベ心全開でした!)
でもこれが、さきほど申し上げた“噓”の面です。
僕を勧誘してきたいろんな人たちも、決まってこの台詞を言っていました。
そして特に、この「権利収入」の側面にこそ「世界中の人が見込み客になる」のだと力説されていました。
僕も最初にそう説明された時には、一瞬信じてしまいました。
「月に10万円、今より収入が上がったら嬉しくないですか?」
こう聴かれて「はい」以外の返事をする人なんているはずないだろうし、だったらその人たちはみんな見込み客じゃん!ってどんどん舞い上がっていったのです。
その後、師匠に会った僕は自分のバカさ加減を思い知らされます。
権利収入の妄想に取り付かれていた僕に、その道に足を踏み入れることがいかに困難極まりないかを、師匠は優しく教えてくれました。
師匠の教えはこうです。
確かに今より10万円の収入アップを欲しがらない人はいないかも知れない。
でもその人が君の見込み客であるかどうかは、まだわからない。
なぜならその人は、ただ単純にお金があったらいいなと思っているだけの人だからだ。
君がやろうとしているビジネスの「見込み客」とは、現在の生活に満足していなくて、副業等でお金を稼ぐ方法を探していて、なおかつ具体的な行動している人である。
ぐぅの音も出ないとはまさにこのことです。
師匠の話を聴いて、その通りだと100%納得しました。
確かに現状を変えたいって思っている人は山ほどいるでしょう。
でもそう思ってるだけの人にネットワークビジネスの話を持ちかけたって聴いてくれるわけないですもんね。
そう考えると、勧誘できる人を探すだけでも、とんでもなく難しいことなのだと寒気がしました。
この教えは、当時サラリーマンで営業職に配属されたばかりの僕にとって、本業にもおおいに通じるものでした。
「見込み客」の定義を理解したおかげで営業効率が飛躍的に良くなりました。
さて、以上が今回のギモンの答えです。
次回もまだネットワークビジネスのギモンは続きます。