こんにちは。有藤百俊です。
前回【ネットワークビジネスとねずみ講って違うの?】でとあるネットワークビジネスに勧誘されたNさん。
彼女に話を持ちかけた男子新入社員は、「誰にでも出来るしすぐに稼げるようになる」と謳って勧誘を始めたそうです。
それって本当なんでしょうか。
そのギモンに関する僕の師匠の教えをシェアします。
アメリカでネットワークビジネスが誕生してから約90年。
日本だけでも1,000を超えるネットワークビジネス企業があり、参加総数は500万人以上だそうです。
そのうち月に10万円以上稼げているのは全体の約1割。
1万円以上でやっと3割に届くかどうか。
1円も収入を得られていない人は実に半数以上に上ります。
※「月間ネットワークビジネス」という雑誌には詳しい数字が記載されているそうですが、僕は師匠に聞いて初めてこの雑誌の存在を知りました。
さて、男子新入社員君の「誰にでも出来るしすぐに稼げるようになる」という誘い文句。
本当なのかどうかというと、これに関しては「噓ではない」というのが答えです。
前半の「誰にでも出来る」は本当です。
確かに「誰にでも出来る」のです。
登録すればいいだけですから。
まぁ初期費用は数万円~数十万円かかってしまうこともありますが、とにかくそれを払って個人情報を差し出せば「誰にでも参入出来る」のです。
でもネットワークビジネスがしんどいのはそこからです。
商品(サービス)を購入し続け、売り続けることはもちろん、組織の拡大の為に新規会員の勧誘をし続け説明会に参加し続けなければなりません。
つまり「誰にでも(参入)出来る」のであって、「誰にでも(成功)出来る」わけではないということです。
次に後半の「すぐに稼げる」に関しては微妙なんです。
前述したように、参加するほとんどの人が稼げません。
ただただ養分になる為だけに登録させられているようなものです。
でも事実として、すぐに稼げてしまう人が稀にいるのです。
一つのパターンとしてはネットワークビジネスが天職かのごとく、水を得た魚のように生き生きと活動される人です。
またたく間に最初のタイトルまで駆け上がって、その後もトントン拍子に組織を拡大していきます。
もっともこういった人種の方は、ネットワークビジネス以外でも成功する確率が高いですけどね。
僕の印象では、保険や不動産、あとはコンサルなどの士業の方なんかがこのタイプに多かったですね。
もう一つのパターンですが、他のネットワークビジネスでそこそこのポジションにいた人が、組織ごとダウンを引き連れて新規登録される人です。
登録して数日で100人以上の組織が出来るのですから、「すぐに稼げる」は噓にはなりません。
ネットワークビジネスのタイトルホルダーには意外とこういった人が多いのも事実です。
登録した時点ですでに下部組織が出来上がっているなんて、噓ではないとは言えフェアじゃないですよね。
僕とその大物が同じ日に登録したとしても、スタートからすでに差がついているのと同じです。
例えばバイクレースで、僕のマシンにはエンジンの代わりに漬物石が括り付けてあるのに、大物が乗るバイクにはロケットエンジンが積んであるようなものです。
師匠によると、そういった大物は他の会社からヘッドハンティングされて入ってきていることが多いそうです。
ネットワークビジネスってコネが何よりモノを言う業界だということでした。
気をつけないといけないのは、これはごくごく一部の人のお話で、僕たちのような下々には降りてこない話なのだと正しく認識しないといけないということです。
結果だけを見て、自分も「すぐに稼げる」ようになるものだと錯覚してはいけません。
ちなみにかつての僕はスケベ心全開で見事に錯覚してしまい、説明を受けている時点ですでにいろんな妄想をしておりました。
「月に数百万の収入?」
「自分は動かずとも下が勝手に組織を大きくしてくれる?」
「権利収入とやらの不労所得で一生安泰?」
などなど・・・。
思い返しても恥ずかしい限りですが、当時はそんなことを真剣に考えて、ワクワクして興奮で眠れない夜もありました。
情けない。笑
さて、ギモン①の結論ですが、「誰にでも出来るしすぐに稼げるようになる」のは、上述したとおり噓とも言い切れません。
ただ間違ってはいけないのは、「楽に稼げる」ことはないってことです。
次回以降で、その辺のお話をしていきましょう。