こんにちは。有藤百俊です。
ネットワークビジネスについての今回のギモンは、早く始めないと損するってホント?です。
「今すぐ登録だけでもしておかないと損しますよ」
あなたを勧誘してきた人がこのセリフを口にした場合、その後に続く誘い文句にはおおまかに次のような2つが用意されています。
1つ目は立ち上がったばかりの会社(事業)だから、今なら先行者利益が得られるというものです。
まだ誰にも知られていない会社の商品(サービス)だから、早く始めた者の方が有利というわけです。
確かにすでにパンパンに膨れ上がった組織の一番下っぱから始めるより、これから作り上げていこうというビジネスの初期メンバーに近いポジションで始めることが出来るのは大きなチャンスにも聴こえます。
でもよく考えてください。
誰も知らない商品やサービスを売り歩くって、とんでもない試練ですよ。
お給料をもらっている本業としてでさえかなり辛い業務になることを、自分のプライベートな時間を削ってまで耐えられますかね。
しかもほとんど収入にはならないのですから、いつまで心が折れずに続けられるでしょうか。
ハーバードビジネススクールの統計によると、新規参入したネットワークビジネス会社の5年後の生存確率はおよそ0.1%なんだそうです。
つまり立ち上げた1,000社のうち、たった1社しか生き残れないということです!
仮にがんばってがんばって、必死の思いで組織を構築して権利収入を得られたとしても、その会社が倒産してしまえばすべて水の泡ということです。
もっともネットワークビジネスには計画倒産をする会社も多いらしいので、このとんでもない数字にも精査が必要ですが・・・。
いずれにしても、もしあなたがネットワークビジネスを始めようと決めたのであれば、少なくとも「設立してから5年以上経過している会社」を判断基準のひとつにした方が良さそうです。
くれぐれも、立ち上がったばかりの会社だからチャンスだ!なんて甘い罠にはひっかからないようにしてくださいね。
そして2つ目が、あなたの後に数人登録する予定の人が待っているので、その人たちより先に登録しておいた方が得という誘い文句。
これはずるい。
そう聴くと、自分的には何もせずに子や孫が出来てとっても楽チンって思ってしまいますよね。
なんたって勧誘の手間が省けるんですから。
それなら言われるように今すぐ登録しないと損ですものね。
でもこれ確かに一理あるのですよ。
どう考えたって、その後で数人が登録することが決まっているなら、先に登録した方が得ですよ。
後はその言葉が本当かどうかだけですね。
なんの保証もない言葉ですし、そのセリフはあなた以外の人の勧誘でも使われていることでしょうし。
たまたまあなたが勧誘されているすぐ後に、奇跡的なタイミングであなたの下に数人が登録することが決まっているのだとしたら、あなたはとても幸運なのかも知れません。
それでも僕は、慌てて登録することはおすすめしません。
通常ネットワークビジネスは右と左の組織の合計で収入が決まります。
仮に右だけが大きく増えていても、左に一人も入らなければ一銭にもなりません。
稼ぐためには死に物狂いでがんばらないといけないのは、やはり同じです。
数人分のアドバンテージは一見お得に聴こえますが、その後に続く権利収入への果てしなく長い道のりにも思いを巡らせてから、どうぞ後悔のない判断をしてください。
次回もネットワークビジネスのギモンは続きます。