こんにちは。有藤百俊です。
今年の春、日本が世界に誇る超一流ホテルで社会人1年目を迎えたNさん。
先週そのNさんから突然LINEのビデオ通話で連絡がありました。
彼女は言います。
「東京採用組の男の子から、すごい副業の話を聴いてきました!
誰にでも出来るビジネスで、がんばれば継続して権利収入が得られるようになれるんですって!」
画面越しですが、彼女の眼がキラキラしているのはよく伝わります。
今回のタイトルでもおわかりの通り、彼女が聞かされたのはあるネットワークビジネスのお話です。
※そこそこ有名な、化粧品やサプリを売っているアレですね。
ネットワークビジネスを知らない方はいらっしゃらないと思いますが、ざっくり説明しておきます。
別名MLM(マルチレベルマーケティング)と言います。
俗に“マルチ商法”なんて言われるのはここから来てるんですね。
よく「ねずみ講」とひと括りにされている方もおられますが、明確に違います。
ひと言でふたつの違いを説明すると、「ねずみ講」は違法で「MLM」は合法です。
(まぁ勧誘時に「違法じゃないよ」なんて説明が必要な時点でもう怪しさしかないですけどね。笑)
ではどう違うのか。
仕組みはほぼ同じです。
まず親が一人います。
その親が二人を会員に勧誘して登録させます。
これでこの三人には親と子の関係が出来上がります。
さらに子の二人がそれぞれ二人ずつを会員に登録させます。
これで親→子→孫の関係が出来ました。
もちろん二人以上を登録させても問題ありません。
あとはこれを繰り返してピラミッド式に組織を構築していくだけです。
仕組みがわかったところで違いを説明します。
決定的に違うのは「商品(サービス)があるのかないのか」です。
ねずみ講では登録費を払って、その一部を受け取るシステムです。
つまりお金だけしか動いていません。
対してネットワークビジネスは、商品(サービス)を販売して、それを会員に購入してもらうことで会社にお金が入り、そこから報酬を得るシステムになっています。
まぁがっつりセールスだと思ってもらって間違いありません。
お金のみしか動かないねずみ講は違法、商品の対価として報酬を受けるネットワークビジネスは合法。
なんとなくイメージしてもらえましたでしょうか。
ちなみにねずみ講は違法というからにはちゃんと罰則もあります。
ねずみ講を開設または運営した者には、3年以下の懲役か300万円以下の罰金、もしくはその両方が科せられます。
また、ねずみ講の勧誘を行っただけでも20万円以下の罰金が科されますので、どうぞご注意ください。
さて、二つの違いを理解してもらったところで、Nさんです。
そもそも第一志望の企業から内定を勝ち取って、4月から夢を持って社会人デビューをしたばかりなのに、GW明けたばかりのこの時期に「この副業でしっかり稼いで会社辞めます!」には驚かされました。
想像していたものと実際の仕事の違いにとまどいがちな時期です。
狙われやすい心理状態にあったとは言え、そこにつけこむやり口はフェアとは言いがたい。
Nさんの聞かされてきた話は、まったくの嘘ではありませんが、事実と言うには突っ込みどころも満載です。
当然伝えられるべき、会社側にとってのいわば不都合な真実が隠されたままになっています。
偉そうに違いを説明した僕も、過去に一度甘い夢を見たうちの一人です。
僕はその際、隠された不都合な真実について師匠からしっかりと教えてもらえましたので、すべて納得した上で自分にとって正しい結論を導き出すことが出来ました。
なのでNさんには、僕が師匠から教わったことを丁寧にレクチャーして、彼女にとっての最適な結論を出してもらえるようにしました。
その時にふと思ったのが、ひょっとして彼女の他にもこんな話に踊らされている人がたくさんいるのでは?ということです。
そこでそういった輩が増えるこの時期に、Nさんにも伝えたことをこの場でシェアしておくことにします。
ただ、まず誤解の無いように言っておきたいのですが、僕は決してネットワークビジネスを否定しているわけではありません。
いや、むしろたいへん良くできたビジネスモデルであるとさえ思っています。
問題なのはビジネスもマーケティングもまったく勉強しないまま、言葉巧みにスケベ心をくすぐられて安易な気持ちで始めてしまい、誰彼構わず勧誘して迷惑をかけてしまっている連中です。
そういった一部の輩たちの責任で、ネットワークビジネス全体が“悪”のレッテルを貼られてしまうのは大変悲しいことです。
商品自体は良いものが多いと思いますし(バカ高いけど)、一所懸命マジメに頑張っている方もおられますから。
さて、では次回からは師匠に教わったことをお伝えしていきます。